パーソナルジムを併設して売上を最大化させる戦略

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多くの24時間ジムが立ち並ぶ現在のフィットネス市場において、単なる「場所の貸し出し」だけでは、激しい価格競争に巻き込まれるリスクが高まっています。月会費を抑えて会員数を追うモデルは、固定費の支払い能力は高いものの、利益率を劇的に向上させるには限界があります。

そこで、売上の天井を突き破るための有効な手段となるのが、既存のジムスペース内に「パーソナル指導機能」を併設するハイブリッド型の運営モデルです。

本記事では、一般会員向けのフィットネスと、高単価なパーソナル指導をいかに組み合わせて売上を最大化させるか、その具体的な戦略と運用手法について詳しく解説します。

24時間ジムにパーソナル機能を併設するメリット

併設型の最大の利点は、既存の設備と会員基盤をそのまま活用できることにあります。ゼロから新しい店舗を作るよりもリスクが低く、かつ収益性は非常に高くなります。

会員単価(ARPU)の劇的な向上

一般的な24時間ジムの月会費が7,000円から8,000円程度であるのに対し、パーソナル指導は1回あたり5,000円から1万円以上の単価設定が可能です。

仮に月額会員様の10%が週1回のパーソナル指導を利用するだけで、その会員様からの売上は数倍に跳ね上がります。会員数という「横の拡大」だけでなく、一人あたりの支払額を増やす「縦の拡大」を図ることで、損益分岐点を大幅に下げることができます。

指導を通じた信頼関係の構築と退会防止

一人で黙々とトレーニングをする会員様は、成果を実感しにくい時期にモチベーションが低下し、退会してしまう傾向があります。

パーソナル指導を通じてスタッフやトレーナーと密なコミュニケーションが生まれると、施設への愛着が深まります。正しいフォームや効果的なメニューを知ることで「身体が変わる成功体験」を得やすくなり、他社への乗り換えを防ぐ強力な抑止力として機能します。

デッドスペースや低稼働時間の有効活用

ジム内には、特定の時間帯に利用者が少ないエリアや、有効活用できていないスペースが存在することがあります。

こうした場所をパーソナル専用エリアとして区画整理したり、平日の日中など来館者が少ない時間帯に優先的に予約を入れたりすることで、店舗全体の稼働効率を最適化できます。不動産としての価値を隅々まで使い切ることが、利益の最大化に直結します。

併設型モデルで売上を最大化させるための戦略

ただパーソナルメニューを用意するだけでは、会員様はなかなか動きません。自然と「受けてみたい」と思わせる動線設計が重要です。

一般会員からパーソナルへのスムーズな誘導

入会したばかりの会員様や、停滞期を感じている会員様をターゲットに、パーソナル指導への「橋渡し」となる仕組みを作ります。

例えば、入会特典として「初回30分無料カウンセリング&フォームチェック」を付帯させる手法は非常に有効です。まずは無料でプロの指導を体験してもらうことで、自己流での限界を認識してもらい、有料プランへの心理的な壁を取り払う手順を踏みます。

無料体験・カウンセリングの実施タイミング

提案を行うタイミングも重要です。入会直後だけでなく、来館頻度が落ち始めたタイミングや、逆に熱心に通っているものの数値に変化が出ていないタイミングを見計らってお声掛けを行います。

会員管理システムのデータを活用し、「今、サポートを必要としている会員様」を特定してピンポイントで働きかけを行うことが、成約率を高める鍵となります。

「セミパーソナル」導入による時間単価の向上

1対1の完全個別指導だけでなく、1人のトレーナーが2〜3人を同時に見る「セミパーソナル」の導入も検討の価値があります。

完全個別よりも安価に設定することで利用者の裾野を広げつつ、店舗側としては1時間あたりの合計収益を高めることができます。会員様にとっても「仲間がいる安心感」と「プロの指導」を両立できる魅力的な選択肢となり、利用率の底上げに寄与します。

成功の鍵を握るスタッフ配置とオペレーション

パーソナル指導を導入する際の最大の懸念は、トレーナーの人件費という固定費が増えることです。これを解決するための運用方法が必要です。

業務委託トレーナーの活用による低リスク運営

スタッフを正社員として抱えるのではなく、外部のフリーランストレーナーと業務委託契約を結ぶ手法が一般的です。

売上に応じた成果報酬型(レベニューシェア)にすることで、指導が発生しない時間のコストを抑え、固定費を変動費化できます。トレーナー側にとっても「集客の場」があることはメリットであり、双方に利益のある関係性を築けます。

お声掛けから成約までのトークマニュアル化

現場スタッフが自然にパーソナルを勧められるよう、具体的な会話の流れをマニュアル化しておきます。

強引な勧誘ではなく、会員様の悩み(腰痛がある、筋肉がつかない等)を解決するための提案として伝えるスキルを磨きます。どのスタッフが対応しても一定のクオリティで提案ができる体制を整えることが、店舗全体の成約数の安定につながります。

収益を支えるメニュー設計と価格戦略

一般のパーソナルジムと競合するのではなく、24時間ジム併設だからこその「お得感」を演出します。

例えば、既存会員様限定の「ワンコイン(500円)15分ポイント指導」といった超低価格メニューを入り口にし、そこからチケット購入や月額コースへ繋げる手法があります。また、「短期集中ダイエット3ヶ月パック」のような、明確なゴール設定とセット価格を提示することで、まとまった金額の売上を確保しやすくなります。

継続を前提としたサブスクリプション型のパーソナルプランを用意することも、売上の見通しを立てやすくするために有効な手段です。

併設運営における注意点とリスク管理

メリットが多い併設型ですが、運用上の配慮を欠くと既存会員様の満足度を下げてしまう恐れがあります。

一般利用者との器具・スペース競合の解消

混雑時にパーソナル指導がパワーラックなどの人気器具を長時間占有してしまうと、一般会員様の不満を招きます。

「パーソナル優先時間」の設定や、一部エリアの区画分け、あるいは専用の小型器具の導入など、双方がストレスなく利用できるルール作りが欠かせません。既存のコミュニティを壊さない範囲でのサービス提供を常に意識する必要があります。

トレーナーの質とマナーの均一化

業務委託トレーナーを導入する場合、そのマナーや指導レベルが店舗の評判に直結します。

挨拶の徹底や器具の片付け、他のお客様への配慮など、店舗のブランドイメージに沿った行動指針を共有し、定期的にチェックする体制を整えてください。「指導力」だけでなく「人間力」を重視した選定が、長期的な売上拡大の基盤となります。

フランチャイズ本部のリソースを最大限に活かす

併設型モデルへの転換や新規導入において、フランチャイズ加盟のメリットは多岐にわたります。

本部には、すでに併設運営で成功している店舗の具体的なデータ(成約率、人気メニュー、価格設定など)が蓄積されています。これらを自店舗に転用することで、試行錯誤の時間を省き、最短の手順で収益化を目指せます。

また、トレーナー向けの研修カリキュラムや、会員様向けの販促POP、SNS広告のテンプレートなども用意されていることが多く、少ない工数でプロフェッショナルなサービスを開始できる点も強みです。

まとめ

24時間ジムにパーソナルジム機能を併設することは、単なる「メニューの追加」ではなく、店舗のビジネスモデルをより強固なものへ進化させる取り組みです。

「場所」というハードウェアの価値に、トレーナーの「技術」というソフトウェアの価値を掛け合わせることで、会員様一人ひとりの満足度を高め、同時に売上の最大化を実現できます。

一般会員様を大切にしながら、より深い悩みに応えるための高付加価値サービスを提案し、競合に負けない「選ばれるジム」を目指していきましょう。

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実績
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三大都市の店舗数
670/1846店舗※2
郊外の店舗数
120/160店舗※3
商業施設内の店舗数
30/31店舗※4
初期投資総額 1,500万円〜 6,300万円 公式HPに記載なし
平均投資
回収期間※5
公式HPに記載なし 42ヶ月 公式HPに記載なし
直営店舗数・
FC店舗数※6
全国1,846店舗
(直営・FC不明)
全国160店舗
(直営62店舗/FC98店舗)
全国31店舗
(直営・FC不明)
必要坪数 30〜60坪 80~120坪 公式HPに記載なし
契約期間 7年 5年 公式HPに記載なし
運営スタイル 無人型 有人型 有人型
顧客単価※7 月額3,278円(税込) 月額6,570円~8,800円
(税込)
月額3,300円(税込)
※家族2人まで利用可能
公式HP

※1 参照元:ワールドプラスジム公式HP|2026年1月調査時点(https://franchise.worldplus-gym.com/)

※2 参照元:chocoZAP公式HP|2026年1月調査時点(https://chocozap.jp/studios/search/area)

※3 参照元:ワールドプラスジム公式HP|2026年1月調査時点(https://franchise.worldplus-gym.com/)

※4 参照元:ATTivoGYM公式HP|2026年1月調査時点(https://attivo.jp/branch.html)

※5・6・7 2026年12月調査時点