ジムの1店舗目を軌道に乗せたオーナーや、最初から大規模な投資・新規事業としてフィットネス業界への参入を狙う法人が見据えるべき次のステップが、複数店舗展開(多店舗経営)です。
店舗数を増やすことは、単に売上を倍増させるだけでなく、経営全体の安定性を高める多くのメリットをもたらします。しかし、オーナーの目が直接届かなくなることで、人材育成や店舗管理の壁にぶつかり、拡大に失敗してしまうケースも少なくありません。本ページでは、ジムを多店舗展開するメリットや出店のベストなタイミング、拡大を阻む「属人化」の罠、そして現場を離れても安定して店舗を増やすための成功条件について詳しく解説します。
ジムを複数店舗経営することは、単に1店舗の収益を掛け算する以上の、ビジネス上の強力なシナジー(相乗効果)を生み出します。
店舗数が増えることで、経営効率は向上しやすくなります。たとえば、Web広告やチラシなどの広告宣伝費は、近隣エリアに複数店舗があれば1回分のマーケティング投資で同時に集客をかけることができるため、1店舗あたりのコストを大幅に分散できます。
また、清掃資材や消耗品のまとめ買い、マシンのメンテナンス発注などにおいても、本部や専門業者との価格交渉でスケールメリット(ボリュームディスカウント)を効かせ、固定費をさらに圧縮することが期待できます。
特定の地域や路線沿いに集中して出店する「ドミナント戦略」をとることで、そのエリアにおけるブランドの認知度を一気に高める効果が見込めます。日常生活の中で何度も同じジムの看板を目にすることで、地域住民の信頼感や安心感が醸成され、新規の入会率が向上しやすくなります。同時に、地域内での知名度を高めることで、他社の競合ジムが後から新規参入してくるのを防ぐ強力な防御壁としての役割も果たします。
多店舗化を成功させるためには、勢いだけで出店せず、シビアな収支とタイミングを見極める必要があります。
2店舗目を検討する最も健全なタイミングは、1店舗目の初期投資(内装費やマシン費用など)の回収が順調に進み、手元のキャッシュフロー(現金)が安定していることです。帳簿上の売上が立っていても、売掛金の回収ズレや毎月の返済負担で手元にお金が残っていない状態での拡大は、黒字倒産のリスクを高めます。最低でも1店舗目が損益分岐点を大幅に超え、毎月安定したストック収益を生み出し始めてから次の融資や投資の計画に移りましょう。
自社で店舗を増やす際、既存店の会員を奪い合ってしまう「自社競合(カニバリゼーション)」は避けなければなりません。
生活動線や駅の利用客、車社会のエリアであれば主要道路のルートなどを綿密にシミュレーションし、既存店の商圏を侵食しないエリア保護(テリトリー権)を計算したうえでの出店が求められます。この切り分けを感覚で行うのは危険なため、緻密な出店データを持つフランチャイズ本部の商圏分析などを活用するのが賢明です。
多くのジム経営者が2店舗目、3店舗目で直面し、拡大の頭打ちとなってしまうのが「人」にまつわる問題です。
1店舗目が成功したのは、オーナー自身が現場に立ち、細やかな接客や徹底した清掃を行っていたからというケースが非常に多いです。しかし、2店舗目、3店舗目となると、経営者がすべての店舗に付きっきりになることは不可能です。
オーナーの目が直接届かなくなった途端に、スタッフの接客態度が乱れたり、館内の清掃が行き届かなくなったりしてサービスの質が低下し、初期退会(チャーン)が続出するというのは、多店舗展開で最もよくある失敗パターンです。
「優秀なパーソナルトレーナーや信頼できる店長が育つまで次の店舗が出せない」「せっかく育てた優秀な右腕スタッフが独立や引き抜きで退職してしまい、2号店が回らなくなった」といったジレンマは、トレーナーの指導スキルやスタッフのマンパワーに依存する『労働集約型』のビジネスモデルが抱える弱点です。人を軸にした拡大戦略をとっている限り、複数店舗をスムーズに横展開していくことは困難を極めます。
複数店舗をスムーズに拡大し、手離れの良い安定したストックビジネスとして成功させている経営者たちは、スタッフの「人柄」や「能力」に依存しない、徹底した仕組み化を取り入れています。
多店舗展開を前提とするならば、会員管理、予約手続き、入退室のセキュリティ、毎月の会費決済といったすべての事務・管理業務が、現場スタッフの手作業ではなく、デジタルツールや最新のシステムによって大部分が自動化・マニュアル化されている必要があります。現場の業務を極限までシンプルにすることで、スタッフがその場にいなくても、店舗のクオリティを一定に保ちやすくなります。
多店舗経営に強いフランチャイズモデルの共通点は、高度な防犯カメラシステムや遠隔接客システムを用いた「無人運営(省人化)」の完成度です。
経営者がどこにいても複数店舗の状況をリアルタイムで遠隔監視でき、夜間のトラブル対応や会員様からの問い合わせすら本部のコールセンター等が一括で代行してくれる仕組みがあれば、オーナーは現場のシフト管理や採用のストレスから大きく軽減されます。現場業務ではなく、次の出店戦略や財務管理といった経営者本来のマネジメント実務に専念できるようになります。
ジムの多店舗経営は、広告費の分散やドミナント戦略によるスケールメリットによって、収益を大きく拡大させる魅力的な選択肢です。しかし、優秀な店長やスタッフの「属人的なスキル」に依存したビジネスモデルのまま店舗を増やしようとすると、必ず人材不足やマネジメントの限界という壁に直面します。
複数店舗を横展開し、オーナーが現場を離れても安定して利益を生み出し続けるための鍵は、現場業務から人の手を極限まで排除したシステム化にあります。高度なセキュリティシステムによる24時間無人運営を完成させており、管理業務の大半を本部が代行・サポートしてくれるフランチャイズ本部をパートナーに選ぶことこそが、事業拡大や多店舗展開を狙う法人・投資家にとって、リスクを抑えながらストックビジネスを成功させるための非常に有効な戦略といえます。
ジム開業では、出店場所によって成功のポイントが異なるため、立地に合ったフランチャイズ(FC)選びが重要です。
例えば都市部はブランド力や集客力、郊外は継続利用につながる顧客満足度、商業施設は施設来館者を取り込む運営ノウハウが求められます。当メディアでは、それぞれの出店形態で実績を持つフランチャイズ(FC)のTOP3を紹介していますので、ぜひ出店計画の参考にしてください。
3つの異なるフランチャイズの「戦略・強み・収益性の違い」をひと目で比較できるよう、表にしました。なぜこのモデルがおすすめなのか、他の選択肢とどう違うのかを詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
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画像引用元:chocoZAP公式HP(https://chocozap.jp/studios/623)
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画像引用元:ワールドプラスジム公式HP(https://franchise.worldplus-gym.com/)
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| 実績 ※全国店舗のうち 場所ごとの店舗数 |
三大都市の店舗数 670/1846店舗※2 |
郊外の店舗数 120/160店舗※3 |
商業施設内の店舗数 30/31店舗※4 |
| 初期投資総額 | 1,500万円〜 | 6,300万円 | 公式HPに記載なし |
| 平均投資 回収期間※5 |
公式HPに記載なし | 42ヶ月 | 公式HPに記載なし |
| 直営店舗数・ FC店舗数※6 |
全国1,846店舗 (直営・FC不明) |
全国160店舗 (直営62店舗/FC98店舗) |
全国31店舗 (直営・FC不明) |
| 必要坪数 | 30〜60坪 | 80~120坪 | 公式HPに記載なし |
| 契約期間 | 7年 | 5年 | 公式HPに記載なし |
| 運営スタイル | 無人型 | 有人型 | 有人型 |
| 顧客単価※7 | 月額3,278円(税込) |
月額6,570円~8,800円 (税込) |
月額3,300円(税込) ※家族2人まで利用可能 |
| 公式HP |
※1 参照元:ワールドプラスジム公式HP|2026年1月調査時点(https://franchise.worldplus-gym.com/)
※2 参照元:chocoZAP公式HP|2026年1月調査時点(https://chocozap.jp/studios/search/area)
※3 参照元:ワールドプラスジム公式HP|2026年1月調査時点(https://franchise.worldplus-gym.com/)
※4 参照元:ATTivoGYM公式HP|2026年1月調査時点(https://attivo.jp/branch.html)
※5・6・7 2026年12月調査時点