ジムビジネスにおいて、1店舗目の軌道に乗った後、さらなる成長を目指して多店舗展開を検討する経営者は少なくありません。フランチャイズ(FC)の仕組みを活用することで、店舗網の拡大をスムーズに進めることが可能です。
本記事では、ジムのフランチャイズで多店舗展開を行うメリットや、拡大前に知っておくべきリスクについて解説します。さらに、複数店舗の運営を成功に導くための具体的な戦略や、将来的な拡大を見据えた本部選びのポイントも紹介します。
多店舗展開には、1店舗のみの運営では得られないさまざまな利点があります。ここでは代表的な3つのメリットを解説します。
店舗数が増えることで、1店舗あたりの経費負担を軽減するスケールメリットを得られます。
たとえば、Web広告やチラシ配布などの販促活動を複数店舗合同で行うことで、広告費を分散しつつ広範囲にリーチできます。また、備品や消耗品を一括で大量に仕入れることで、単価を抑える交渉もしやすくなります。経費の効率化は利益率の向上に直結するため、経営において大きな強みとなります。
特定の地域内に複数の店舗を集中して出店する「ドミナント戦略」をとることで、そのエリア内でのブランド認知度を急激に高めることができます。
生活圏内で店舗の看板や広告を目にする機会が増えるため、「この地域でジムといえばここ」というイメージを定着させやすくなります。また、地域のシェアをいち早く獲得することで、他社の新規参入を防ぐ効果も期待できます。
1店舗のみの経営では、近隣に強力な競合店が出現したり、局地的なトラブルが発生したりした場合、売上減少のダメージを直接受けてしまいます。
しかし、複数店舗を運営していれば、1つの店舗で一時的に売上が落ち込んだとしても、他の店舗の利益でカバーすることが可能です。収益の柱が複数ある状態は、外部環境の変化に対する耐性を高め、経営基盤の安定をもたらします。
メリットが大きい反面、店舗を増やすことには当然リスクも伴います。拡大を急ぐ前に注意すべきポイントを確認しておきましょう。
新しい店舗をオープンするには、物件取得費、内装工事費、マシンの購入費など、1店舗目と同等かそれ以上の初期投資が必要です。
また、オープン後すぐに黒字化するとは限らないため、数ヶ月分の運転資金も店舗ごとに用意しなければなりません。手元の資金がギリギリの状態で無理な出店を行うと、資金ショートを引き起こし、既存の店舗を含めた事業全体が立ち行かなくなるリスクがあります。
1店舗であればオーナー自身が現場に立ち、直接スタッフを指導してサービスの質を保つことができます。しかし、店舗数が増えるとすべての店舗を細かく管理することは物理的に困難になります。
管理が行き届かなくなると、店舗ごとに接客態度や清掃状況にばらつきが生じ、会員の満足度低下を招きかねません。ブランド全体の信頼を損なわないための品質管理体制が問われます。
多店舗展開に伴うリスクを軽減し、安定した成長を遂げるためには、計画的な戦略が必要です。
多店舗展開を成功させる鍵は「誰が現場に入っても同じ水準のサービスを提供できる仕組み」を作ることです。
業務マニュアルの整備や研修制度の構築により、スタッフのスキルへの依存度を下げる工夫が求められます。また、入退館の顔認証システムや遠隔監視カメラなどを導入し、深夜帯や一部の時間を無人化・省人化することで、人件費を抑えながら多店舗を回すオペレーションを構築するのも有効な手段です。
勢いだけで店舗を増やすのではなく、まずは1店舗目で確固たる利益基盤を築くことが重要です。
毎月安定して発生する会費(ストック収益)が損益分岐点をしっかりと上回り、十分なキャッシュフローを生み出せる状態になってから次の出店を検討します。既存店から生まれる利益を新規出店の投資に回せるサイクルを作ることで、財務的なリスクを抑えた拡大が可能になります。
新規出店を行う際は、自社の既存店との間で会員を奪い合う「カニバリゼーション(共食い)」を防ぐ必要があります。
出店予定地の商圏人口、ターゲット層の分布、生活動線をデータに基づいて分析し、既存店の商圏と適切に棲み分けができる距離感を保ちます。フランチャイズ本部が提供する商圏分析ツールや出店サポートを積極的に活用し、根拠のあるエリア選定を行うことが大切です。
将来的に複数の店舗を持つことを目標とする場合、フランチャイズ本部選びの基準も変わってきます。
オーナーが現場にいなくても、各店舗の状況をリアルタイムで把握できるシステムの存在は不可欠です。
会員の入退館履歴、売上データ、マシンの稼働状況などを一元管理できるクラウドシステムが標準装備されている本部を選びましょう。また、トラブル発生時に遠隔で対応できるサポート窓口やセキュリティ体制が整っているかどうかも重要な確認ポイントです。
多店舗を展開するようになると、オーナーの役割は「現場の店長」から「経営者」へと変わります。
本部からのサポートが、単なる接客指導やマシンの使い方といった現場レベルにとどまらず、複数店舗を統括するエリアマネージャーの育成方法や、組織全体のモチベーション管理など、経営層に向けた高度なマネジメント支援までカバーしているかが問われます。事業拡大のフェーズに合わせたコンサルティングを提供してくれる本部を選ぶと心強いです。
ジムのフランチャイズを利用した多店舗展開は、スケールメリットの享受やリスク分散など、事業を大きく成長させる可能性を秘めています。
しかし、資金面やマネジメント面での課題も同時に大きくなるため、属人化を防ぐ仕組み作りや計画的な出店戦略が欠かせません。将来的な多店舗化を見据えるなら、充実したシステムと経営サポートを提供するフランチャイズ本部をパートナーに選び、着実に店舗網を広げていきましょう。
3つの異なるフランチャイズの「戦略・強み・収益性の違い」をひと目で比較できるよう、表にしました。なぜこのモデルがおすすめなのか、他の選択肢とどう違うのかを詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
|
都市部なら
駅前立地 × ブランド力で
30坪~でも高い集客を 実現 chocoZAP (チョコザップ)
画像引用元:chocoZAP公式HP(https://chocozap.jp/studios/623)
|
郊外なら
成功予測精度の高い物件選定で
郊外店舗5年以上の継続率90%※1 ワールドプラスジム
画像引用元:ワールドプラスジム公式HP(https://franchise.worldplus-gym.com/)
|
商業施設なら
テナントの制約条件内で
満足度の高いジムづくり ATTivoGYM (アッティーボジム)
画像引用元:ATTivoGYM公式HP(https://attivo.jp/natori_iwanuma.html)
|
|
|---|---|---|---|
| 実績 ※全国店舗のうち 場所ごとの店舗数 |
三大都市の店舗数 670/1846店舗※2 |
郊外の店舗数 120/160店舗※3 |
商業施設内の店舗数 30/31店舗※4 |
| 初期投資総額 | 1,500万円〜 | 6,300万円 | 公式HPに記載なし |
| 平均投資 回収期間※5 |
公式HPに記載なし | 42ヶ月 | 公式HPに記載なし |
| 直営店舗数・ FC店舗数※6 |
全国1,846店舗 (直営・FC不明) |
全国160店舗 (直営62店舗/FC98店舗) |
全国31店舗 (直営・FC不明) |
| 必要坪数 | 30〜60坪 | 80~120坪 | 公式HPに記載なし |
| 契約期間 | 7年 | 5年 | 公式HPに記載なし |
| 運営スタイル | 無人型 | 有人型 | 有人型 |
| 顧客単価※7 | 月額3,278円(税込) |
月額6,570円~8,800円 (税込) |
月額3,300円(税込) ※家族2人まで利用可能 |
| 公式HP |
※1 参照元:ワールドプラスジム公式HP|2026年1月調査時点(https://franchise.worldplus-gym.com/)
※2 参照元:chocoZAP公式HP|2026年1月調査時点(https://chocozap.jp/studios/search/area)
※3 参照元:ワールドプラスジム公式HP|2026年1月調査時点(https://franchise.worldplus-gym.com/)
※4 参照元:ATTivoGYM公式HP|2026年1月調査時点(https://attivo.jp/branch.html)
※5・6・7 2026年12月調査時点